① スポット依頼と顧問契約、どちらが合うか
入退社の社会保険手続きや労働保険の年度更新、就業規則の作成、障害年金の請求などは、1件ごとのスポット依頼が可能です。従業員が少なく手続きの頻度も低いうちは、スポットのほうが割安になることが少なくありません。一方、採用や退職が毎月のようにあり、労務の相談ごとも増えてきた段階では、月額の顧問契約のほうが結果的に安く、対応も早くなる傾向があります。
初回相談では自社(自分)の状況を伝えたうえで、「この内容ならスポットと顧問のどちらが向くか」を率直に聞いてみてください。損得を含めて説明してくれるか、すぐ顧問契約に誘導しようとするかは、事務所を見極める材料になります。
② 顧問契約なら「業務範囲」を必ず確認
同じ「顧問料月額2万〜5万円(従業員10名規模)」でも、中身は事務所によって大きく違います。社会保険・労働保険の手続き代行まで含む契約もあれば、労務相談のみで手続きは1件ごとに別料金という契約もあります。給与計算は顧問料に含まれず、別途月額1万〜3万円程度(10名まで)+従業員1人あたりの従量制、という組み立ても一般的です。
「相談のみか、手続き代行込みか」「給与計算・年末調整は含むか」「就業規則の見直しや助成金申請は顧問料の範囲か、別料金か」。この線引きを契約前に書面で確認しておくと、あとで「それは別料金です」と言われて驚く事態を避けられます。
③ 見通しと段取り——時間のかかる仕事もある
依頼内容によって、かかる時間は大きく異なります。たとえば障害年金の請求は、初診日の調査や診断書の調整を経て、請求後の審査にも数か月かかるのが通常です。助成金は申請のタイミングや雇用の要件を満たしているかに左右され、「出せば必ずもらえる」ものではありません。就業規則も、作成して終わりではなく法改正のたびに見直しが必要になります。
初回相談では、完了までのおおよその期間、途中で必要になる自社側の作業(資料の準備、従業員への説明など)、連絡手段と返信の目安を聞いておきましょう。良い場合・うまくいかない場合の両方を根拠とともに説明してくれる社労士のほうが、安心して任せられます。
確認チェックリスト
- ✓依頼したい内容はスポットか顧問か、両方の見積りを聞いたか
- ✓顧問契約の場合、手続き代行込みか相談のみかを確認したか
- ✓給与計算・年末調整が顧問料に含まれるか別料金かを確認したか
- ✓完了までのおおよその期間と、自社(自分)側で準備するものを聞いたか
- ✓連絡手段(電話・メール・チャット)と返信の目安を確認したか